さあ、黄泉の国へ!
期待のフレッシュシシィー蘭乃はな×城田トートの実力やいかに!!

キャスト

エリザベート 蘭乃はな
トート 城田 優
フランツ・ヨーゼフ 田代万里生
ルドルフ 古川雄大
ゾフィー 剣 幸
ルキーニ 尾上松也

エリザベート昼の部
1階F列から鑑賞

帝国劇場エリザベート

こんにちは。
あっちここっちも観たいものばかりでいつも金欠の連理です。

帝劇ミュージカル『エリザベート』2015 1回目

エリザベートが大好きな方がたくさんいらっしゃるのでもう書くまでもないと思いますが、『エリザベート』はオーストリア=ハンガリー帝国の皇后エリーザベトの少女時代から暗殺までの生涯を描いたミュージカルです。
それは、 ハプスブルク帝国の終焉ともかさなり、とてもドラマティックなミュージカルとなっております。

帝劇に入った瞬間、そこはもうエリザベートの世界でした~

こういう雰囲気、大  大好き~

舞台には3つの大きな台座が!!

一瞬でそれは墓なのだろうなと感じさせる妖しい感じ~!!!

演技の多くがこの3つの台座の上で行われます。

その台座を取り巻くセットもくすんだ感じで相当時代が経たことを感じさせます。

それに、セットが一つとして真っ直ぐなものがなんです。

すべて傾き加減で、それはハプスブルク帝国の終焉をイメージさせます。


フレッシュな蘭乃はなエリザベート

蘭乃はなエリザベート

元気いっぱいの蘭乃はなエリザベート。

少女時代はまるで赤毛のアンのようだなと思いました。

木登りシーンは映像なんですけどね。

負けん気が強くてゾフィーにだって負けてない感じ。

ただ、歌声がちょっと…。

声が裏返ってしまっている時多数…。

エリザベート、トート、フランツの三重唱の時は、不協和音過ぎて…。

昨年、宝塚で観た時は、もっと上手かった気がするんですが…。 

宝塚と東宝とでは歌い方が違うそうです。

なので、宝塚を退団されて東宝に出演される方はみなさん苦労されるそうですね。

宝塚であれだけ素敵なエリザベートをされた方なんですから、きっと慣れれば宝塚同様の、いえそれ以上のエリザベートになってくれるはずです。

だって、理由なく宝塚の娘役トップになったり、退団後すぐに東宝エリザベートに抜擢されるわけがありませんもの。

エロさ全開の城田優トート

城田優トート


城田トートがこんなに歌える人だったなんて~

まるで地の底から響いてくるような低音の魅力~。

タッパはあるし、それにそれに胸をはだけてなんてエロい、エロすぎる~

黒い羽根を装着して上から降りてくるところは帝王降臨って感じですね。

スラッとしてタッパがあるからそれだけでカッコいいし。

ルドルフと身長差があるので、本当に操っている感じがしました~。

タッパとエロさはあるんですが、城田トートを観ていて(シシィへの執着心が強すぎて)まるで良くない魑魅魍魎に取りつかれた感じ~って思ってしまいましたよ。

ところが同じことを井上トートを観て感じられた方がいて、一人一人感じ方が違っておもしろいですね。

城田トート、もう少し姿勢が良ければさらにその身長を活かせるのに。

身長があって、それがコンプレックスになっている方に多いのですが、なぜ背を丸めてしまうのでしょう。

明日海りおトートは宝塚で訓練されただけあって、シャキっとしてましたもん。

城田トートを見ながら、昨年見た某ミュージカルをずっと思い出していました。

そのミュージカルの公演中「3つの回転舞台の中でも真っ直ぐ歩けるのがヒーロー」なんて言っている人がいましたっけ~

城田トートもきっと真っ直ぐに歩けるでしょう。

だけどあの存在感はあるのかなあ…、なんてね。

どうしてヒーローに見えないのだろうと考えていた時、階段で銃を構える城田トートを見てなんだかわかってしまいました。

長年時代劇に携わってきた方がこんなことを言っていました。

『今、時代劇のヒーローが生まれないのは練習の仕方に問題がある。今の時代劇俳優は切られ方から練習する。根っからの主役を育てていない』

城田トートは根っからの主役になっていないのだなと…。

城田トート、身長とエロさ、それに魅力的な声と揃っているんですからこれからに期待です。


歌舞伎チックな尾上ルキーニ

尾上ルキーニ

尾上ルキーニ、登場してしゃべりだした途端、これは口上だと思いました。

歌舞伎の口上ね

ルキーニを「ナレーションの人」と言った人がいるらしいですが、当たらずと言えども遠からず。

宝塚と違って、通路から登場してキッチュな物をくれるのは良いと思いま~す。

ウィーン版『エリザベート』DVDでセルカン・カヤ(Serkan Kaya)ルキーニを観た時、表向きはエリザベートが主役だけれど、本当はルキーニが主役なんじゃないかと思いました。

そして、昨年宝塚で『エリザベート』を観て、ルキーニが裏の主役だと確信しました。

だから、ルキーニにはもっと活躍してほしい~

私はルキーニを観に行ったんですから~

でもね、でもね、城田トートがルキーニに短刀を渡す直前、舞台の端、客席に降りる階段のところに座っていた尾上ルキーニ、ものすごい表情をしていました~

もう、もう、ドキっ、ドキドキ~

ドキドキー!!!

すごいものを観てしまった~って感じ~

あの苦悩の表情、あの表情を観れただけでも行った甲斐があったかも~

あんな表情ができるんだもの、もっとすごいルキーニなれるはずです~


エピローグ、ああこの世界は…。

ラスト、白装束?のエリザベートとトート。

その傍らには、絞首刑になったルキーニ。

それを観た時、「ああ、 やはりこの世界はルキーニの世界なんだ」と思いました。

台座の上はルキーニの空想の世界。

台座の下は亡者がうごめく煉獄。

絞首刑で息絶えるその瞬間ルキーニが夢見た世界。

まるで手塚治虫の『処刑は3時に終わった』のナチス将校のように、ルキーニは息絶える刹那無限の時を過ごしたのではないかと…。

帝国劇場『エリザベート』

Ocr: Elisabeth
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